Adobe Illustratorを「イイコに感じるまで」

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この記事は「Adobe Illustrator Advent Calendar 2017」1日目の記事です。
 
 
こんにちは。
大阪のWeb制作会社でデザイン、コーディングをしているいおり(@96usa_koi)です。
 
 

経緯

アドベントカレンダーは今まで参加したことはあらず。
見る専で楽しんで読ませていただいてました。
 
今回Adobe Illustrator(以下イラレ)Advent Calendarを作った経緯。

  • 少しでも業界先輩方のお話が聞けたらいいな!
  • イラレ好きにイラレについてもっと語ってもらいたい!
  • 思い出とかあったり。
  • 仕事の相棒は愛情湧いてきますよね。
  • 成果物を見せる機会に!
  • 書いて楽しければいいのです。

そんな感じです。
皆さんの記事を楽しみにしてます♪

それでは私のイラレとの思い出話を始めます。。。
 
 

Adobeとの遭遇

小学生の時の事です。
ファッションデザイナーの母が洋服のパターンを始めとしたデザインを作るために、Adobe製品を使用しているのをよく見かけていました。

同時に、同人ゲーム業界の方々のお絵描きに使用しているソフトが”Photoshop”(以下フォトショ)だと知ったので、
「なんかよく分からんけど、おうちにあるし。同じソフト使ったらまったく同じように塗る事ができるようになるのでは!?」と単純な理由で母に隠れてフォトショを使い始めたのがAdobe製品に触れたキッカケです。
 
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(当時のフォトショデビューイラスト。なんとも言えない、頑張った感があります。)
 
 
 

イラレとのお別れ

小学校では暗く、あまり積極的でなかった私が、唯一自らで進んでしていた事が「フォトショでお絵描き」でした。
一生懸命になっている娘の姿を見たからか、母も嬉しくなったのでしょう。

「Illustratorやったらクマちゃん簡単に描けるで教えたろうか」
「ベジェ曲線とかパス覚えたら便利やで」

と、実際に手を動かしていろいろと教え、Adobe製品の実演販売(笑)を見せてくれました。

大変勉強になりました。
しかし、それまで「線画にフォトショのブラシで色を塗るだけ」という、単純作業をひたすらしていた私に、
急にベジェとかパスとかハンドルを出して白矢印と黒矢印が!なんて言われても訳もわからない単語ばかりで呪文に聞こえ。

情報の処理が追いつかず、頭がパンクしてしまいました。

そこでパニックになった私が発したのが
「ええねん!イラレなんて使えんでええねん!フォトショあるからええねん!」
と怒鳴りました。。。

なんとも酷い言葉。
今でもその時の情景を覚えています。

そこから、ラスタベクタデータの差を理解しないまま「フォトショでできるだけ大きく作ってたら印刷ぼけるのマシなるしええやろ感」でイラストを描いてました。

イラレのアイコンや話が視界に入っても「知らない子ですねー」っと見てみぬフリです。
 
 
 

必然の再会

それから8年くらい経過・・・あの子は私の目の前にやってきました。

当時、専門学生。
デザインに関わる仕事がしたかったので”DTP業界”を目指しました。
グラフィックと広告を中心とした勉強開始。

通っていた専門学校は2年間のカリキュラムで

  • 業界に入った際の即戦力を育成
  • プレゼンテーションを常に行う

というのがウリになっており、プレゼンシートはPDF提出で常にスピードも求められたので、
効率良さ、オブジェクトの変形の扱い方も楽で時短できるのは、どう考えても

イラレ > フォトショ

・・・

「イラレなんて使えんでええねん!フォトショあるからええねん!」
と言い放った人がいましたね。

はい、私です。

・・・

そうも言ってられなくなり、単位も落とせませんので、
嫌々イラレで資料作成をひたすらしていました。
 
 
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(嫌々ながらも作ったブランディング企画書とか。。。w)
 
 

修行

専門学校に通い始めの1年間は基礎的な印刷物のデータ作成扱い方法、毎日のようにプレゼンデータ作成。
この時もずっとイラレを”イイコ”とは思えず。

広告、雑誌や本の文字組みをするツールという役割としてしか授業で習わなかったので、
ペンツールもフォトショのパス抜き以外で使う機会がなく、好きになれませんでした。
 
 
2年生に進級し、パッケージ作成や複雑化したキャラクター制作などの授業が”多くねじ込まれるように”なり、
ますますイラレを文字組み以外に使う機会が増やされていきました。
 
 
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(企画、撮影のあとの苦痛イラレとか。手書きでやりたいけどイラレで描くしかないウサギとか。)
  
 
DTPの業界に行きたいと思っているのに、嫌いではダメだな、と悩んでいた所。

イラレ扱いを高校の授業ですでに習得していた同じ学科の”Cちゃん”の手の動きが気持ち悪いくらい早くて。
すごいなと思っていたら、縁もあってか毎日のように行動を共にしてくれたり、毎日のように多くの厳しい指摘や気づきを私に与えてくれました。

自分の考えの足りなさに悩んでいたりすると
「なかじは大丈夫、ちゃんと考えてる。ちゃんとできる子から大丈夫や。」と何度も言ってくれてました。。。
そのおかげで、心が折れず課題の提出やイラレを触り続けることができたのだと思います。

今でもCちゃんのイラレ技術は尊敬してますし感謝しています。
ありがとう。オリゴ糖。

そうして、イラレから逃げなかったことで
 
【1】作りたいモノ=ゴールを設定
 ↓
【2】パーツ、オブジェクトの組み合わせを考える
 ↓
【3】どのツールを使って効率良く作業するか
 ↓
【4】スタート地点に立ち作業開始

という流れを体験する機会が増え「オブジェクトの完成形を想定してから制作に入る」という考え方が学べました。

モノを作るうえで当たり前といえば当たり前な考え方だとは思いますが、
初めのうちは手を動かさないとと必死になり「考える時間を取る」という大切さに気づきにくいものですね。
 
 
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(イラレが少しでも使えるようになりたい!と意地になり始めた課題。)
 
 

修行明け

長いようで短いような苦痛な期間が終わり、
「イラレ=紙の文字組みするだけ」から、
「雑誌も本も作れるし、イラストも描けるいい子かも」という認識へ、徐々に変わりました。

いい子!と感じるのにかかった期間(イラレを学び始めて)

およそ1年半
 
苦手意識があっただけに、ここまで良い子と感じるとは思っていませんでした。
今はイラレで作ったほうが時短で楽やなと感じてしまうくらい、イラレに頼りっぱなしです。
同時に、時間をかければ「慣れ」であったり、「愛着」もわくので、
ツールや技術の触らず嫌いをやめなくてはと気付かされた期間でした。。。!

「遭遇した時にあんな酷い事を言ってごめんなさい。君がいなかったら私は今、お仕事ができていないんです。」
と謝罪と感謝をする日々です。
 
 
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(専門卒業間近。ペンツールに慣れてきた感じもするうさぎ)
 
 
 

これからの歩み方

やっとイラレがイイコなんだと分かり始めたところで。

これから仲良しになるにはまだまだ長い道のりですが
どんな便利なツールがでてきてもイラレが存在する限り、一緒に生きて行こうと思っています。
 
 
以上、閲覧いただきありがとうございました。
 

次は2日目べこさん( @becolomochi )です。
 
 
  
 
 

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